韓国旅行でパスポートは持ち歩く?17歳以上の携帯義務と原本・コピーの扱い

韓国旅行中、パスポートをなくすのが心配で「ホテルの金庫に置いて出かけた方がいい?」と迷う人もいると思います。

結論からいうと、韓国の現行の出入国管理法では、17歳以上の外国人は滞在中にパスポートなど法律で定められた「旅券等」を携帯する必要があります。外国人登録証など他の対象書類を持っていない一般的な短期旅行者では、実際に携帯するのはパスポート原本です。

スマートフォンに保存した顔写真ページの画像や紙のコピーは、紛失時に旅券情報を確認するバックアップにはなります。ただし、韓国の出入国管理法上、コピーやスマホ写真は原本に代わる「旅券等」として規定されていません。

そのため、韓国旅行ではパスポート原本を安全に携帯し、コピーや画像は原本とは別にバックアップとして保管するのが基本です。

この記事の目次

韓国旅行中はパスポート原本を携帯するのが基本

パスポートをファスナー付きバッグに収納する旅行者

2026年9月4日時点で確認できる韓国の「出入国管理法」第27条では、韓国に滞在する外国人は、パスポート、外国人登録証、モバイル外国人登録証など法律で定められた「旅券等」を常に携帯するよう定められています。

また、出入国管理公務員や権限のある公務員が職務上の理由で提示を求めた場合は、旅券等を提示する必要があります。

外国人登録証などを持っていない一般的な日本人の短期旅行者の場合、実際に携帯することになるのはパスポート原本です。

17歳未満は携帯義務の例外です。第27条では17歳未満の外国人を携帯義務の対象外としています。17歳ちょうどの場合は「17歳未満」には含まれません。なお、これは韓国滞在中の携帯義務に関する例外であり、入出国手続きなどでパスポート自体が不要になるという意味ではありません。

同法第98条では、第27条に定める旅券等の携帯または提示義務に違反した場合について、100万ウォン以下の罰金を定めています。

そのため、「観光中は使わないからホテルへ置いておく」という前提ではなく、紛失しにくい方法で原本を携帯すると考えておく方が適切です。

コピーやスマホ写真では代用できる?

パスポートの顔写真ページをコピーしたものや、スマートフォンで撮影した画像を準備しておくこと自体は便利です。パスポート番号や有効期限を確認したい時や、紛失後の手続きで旅券情報を確認する時のバックアップになります。

一方、韓国の出入国管理法第27条で携帯対象として定められている「旅券等」に、パスポートのコピーやスマートフォン上の写真は含まれていません。

原本は携帯し、コピーや写真は紛失時のバックアップとして別に保管すると役割を分けて考えると分かりやすいでしょう。

持ち方考え方
パスポート原本他の対象身分証を持たない17歳以上の短期旅行者は基本的に携帯する
紙のコピー旅券情報を確認するバックアップとして保管し、原本の代用とは考えない
スマホの写真旅券番号や有効期限などを確認するバックアップとして利用する
ホテルに原本を置く第27条の携帯義務を考えると、通常の方法としてはおすすめしない

コピーや画像にはパスポート番号、生年月日、顔写真などの個人情報が含まれます。SNSの公開範囲や、複数人が閲覧できる共有アルバムなどへ保存するのは避けてください。

旅行中にパスポートを使う主な場面

法律上の携帯義務とは別に、韓国旅行では実際の手続きでもパスポートを使用する場面があります。

公務員から身分確認を求められたとき

出入国管理法第27条では、出入国管理公務員や権限のある公務員が職務上の理由で提示を求めた場合、外国人は旅券等を提示する必要があります。

そのため、コピーだけを持ち歩くことを前提にせず、必要な時に本人のパスポート原本を提示できる状態にしておくことが大切です。

Tax Refundを利用するとき

韓国観光公社VISITKOREAの免税・還付総合ガイドでは、店頭で税金分を差し引く即時還付について、パスポート情報を使って対象者であることを確認すると案内しています。

一般還付を市内の還付カウンターで受ける場合には、パスポート、還付伝票、クレジットカードが必要です。出国時に税関の確認が必要な場合は、購入品や還付伝票とともにパスポートを提示します。

ショッピングを予定している日だけを考えても、パスポートをホテルに置いたまま外出すると、還付手続きに困る可能性があります。

パスポートを提示しても店頭で処理できなかった場合は、韓国で即時免税できない原因と確認手順で、購入金額や店舗の対応状況、一般還付へ切り替える方法も確認できます。

なくさないための持ち歩き方

「携帯する必要は分かったけれど、紛失するのが怖い」という場合は、持たない方法を考えるよりも、取り出しにくく、落としにくい収納場所を決めることが重要です。

  1. ファスナーで完全に閉じられる場所へ入れる。ズボンの後ろポケットや、口が開いたバッグの外ポケットは避けます。
  2. 普段使う財布とは収納場所を分ける。会計のたびにパスポートまで出し入れする状態を避けると、置き忘れの機会を減らせます。
  3. 使用後はすぐ同じ場所へ戻す。Tax Refundなどで提示した後、商品やレシートと一緒に手に持ったまま移動しないようにします。
  4. コピーや旅券情報のバックアップを別に保管する。原本とバックアップを同じバッグだけに入れていると、バッグごと紛失した場合に確認資料まで失います。

在大韓民国日本国大使館の注意喚起でも、パスポートを第三者が取り出しやすいポケットなどへ無造作に入れず、貴重品として管理して紛失・盗難防止に努めるよう案内しています。

韓国でパスポートを紛失したら

持ち歩いている以上、万一の紛失時にどう動くかも出発前に確認しておくと、現地で次の行動を判断しやすくなります。

在大韓民国日本国大使館のパスポート紛失案内では、まずバッグや服、立ち寄った店舗や交通機関などをもう一度確認するよう案内しています。

それでも見つからない場合は、韓国の警察の派出所、交番または警察署で紛失届を行い、紛失届出証明書である「분실신고접수증(LOST PROPERTY REPORT)」を受け取ります。

その後、在韓国日本国大使館などで旅券手続きを行います。緊急に日本へ帰国する必要がある場合は「帰国のための渡航書」、すぐには帰国しない場合は新しいパスポートの申請が選択肢になります。必要書類や受付方法は状況によって異なるため、手続き前に最新の大使館案内を確認してください。

なお、日本側で紛失届を行うと、そのパスポートは失効し、後から見つかった場合でも使用できません。必要な書類は外務省のパスポート紛失手続きでも確認できます。

韓国警察への紛失届出と、日本側で行うパスポートの紛失届出は別の手続きです。見当たらない場合は、ホテル、利用した店舗、地下鉄や空港などの落とし物窓口も確認した上で手続きを進めてください。

出発前に準備しておきたいこと

韓国へ出発する前に、次の準備まで済ませておくとパスポートの管理と紛失時の対応がしやすくなります。

  • パスポートの有効期限を確認する
  • 顔写真ページのコピーや安全なバックアップを用意する
  • 旅行中にパスポートを収納する場所を決めておく
  • 在大韓民国日本国大使館のパスポート紛失手続きを確認する
  • Tax Refundを利用する予定なら買い物中も原本を携帯する

パスポートの残存期間が短い場合は、携帯方法とは別に入国条件も確認してください。韓国のパスポート残存期間は3ヶ月必要?2026年の入国条件と更新判断で、残存期間が短い場合の確認順をまとめています。

韓国旅行では「空港で入国した後はホテルに置いておく」という考え方ではなく、パスポート原本を安全に携帯し、コピーや旅券情報を別の場所にバックアップしておく方法が基本です。

この記事を書いた人

韓国在住の韓国人で、大学では日本語を専攻しました。日本を複数回訪問し、日本人の友人の韓国旅行も案内しています。本記事は、韓国の国家法令情報センターに掲載されている現行の出入国管理法、韓国観光公社VISITKOREA、在大韓民国日本国大使館、外務省の公式情報を確認し、日本人旅行者が現地で判断しやすい形に整理しています。