韓国で救急車を呼ぶ方法|119通報・日本語通訳・病院受診と費用

韓国旅行中に急に倒れた、呼吸が苦しい、大きなけがをしたなど、救急車が必要な状況では韓国内から局番なしの119へ電話します。

通報したら、まず救急患者がいること・現在地・意識や呼吸などの状態を伝えます。日本語で話したい場合は「Japanese Please」と伝え、日本語対応を希望します。ホテル名や韓国語の住所が分かる場合は、スマートフォンですぐ表示できるようにしてください。

緊急時の順番:119へ電話 → 現在地を伝える → 意識・呼吸・症状を伝える → 必要なら日本語対応を希望する

一方、自分で移動でき、症状も安定している場合は、救急車ではなく病院やクリニックを受診する方法もあります。意識がない、呼吸がおかしい、大量に出血している、強い胸の痛みがあるなど緊急性が疑われる場合や、症状が急激に悪化して自分で判断できない場合は119を優先してください。

この記事の目次

119を呼ぶ状況と自分で受診する状況

韓国で体調を崩したからといって、すべてのケースで119救急車を利用するわけではありません。119救急車は、緊急性のある患者への応急処置や医療機関への緊急搬送を行うためのサービスです。

たとえば、意識がない、呼吸していない・呼吸がおかしい、激しい胸の痛みがある、大量に出血している、大きな事故で安全に動かせないといった場合は、病院を検索するより119への連絡を優先してください。

症状が落ち着いていて自分で安全に移動できる場合は、近くの病院やクリニックを受診する選択肢があります。ただし、旅行者自身が重症度を正確に判断することは難しいため、症状が急激に悪化している場合や判断に迷う場合は119へ状況を伝えてください。

119通報で最初に伝えること

韓国のホテルで現在地を確認しながら緊急通報する旅行者

韓国消防庁の119救急申告要領では、患者がいることを伝えた後、場所、症状、年齢や持病、服用中の薬、通報者の名前や予備の連絡先などを順番に伝えるよう案内しています。

  1. 救急患者がいることを伝える:「Ambulance, please.」など、まず救急であることを伝えます。
  2. 現在地を伝える:ホテル名、道路名住所、建物名、地下鉄駅と出口番号など、場所を特定できる情報を伝えます。
  3. 患者の状態を伝える:どこが痛いのか、意識があるか、呼吸しているかなどを説明します。
  4. 年齢・持病・服用薬を伝える:分かる範囲で構いません。同行者がいる場合は薬の名前も確認します。
  5. 通報者の名前と予備の連絡先を伝える:場所の確認や医療指導などで119から連絡が必要になる場合に備えます。
  6. 通話を切らず指示を聞く:救急車が向かっている間に応急処置の案内を受ける場合があります。

旅行者が特につまずきやすいのが現在地の説明です。ホテルにいる場合は予約画面などに表示される韓国語住所を確認し、屋外では近くの大きな建物、店名、道路名、地下鉄駅の出口番号などを探します。住所が分からない場合は、スマートフォンのGPSもオンにしてください。

救急車が必要です:구급차가 필요합니다.

日本語通訳をお願いします:일본어 통역 부탁합니다.

英語なら:Ambulance, please. Japanese interpreter, please.

韓国語をきれいに発音することより、救急隊が場所を特定できる情報と患者の状態を伝えることが重要です。

日本語で助けを求めたい時

在韓日本大使館の日本語が通じる医療機関への連絡方法では、119で「ジャパニーズプリーズ」と伝えると、日本語通訳者を介した病院・薬局の案内や医療相談が可能と案内しています。

救急車が必要な場合は、日本語対応の窓口を別に探してから119へ電話するのではなく、まず119へつなぎ、分かる範囲で現在地と患者の状態を伝えたうえで日本語対応を希望してください。

音声での通報が難しい場合、韓国法制処の案内では119への電話に加えてSMS・MMSで助けを求める方法も案内されています。文字で送る場合も、最初に現在地を書き、ホテル名や韓国語住所など場所を特定できる情報を添えてください。

緊急性が低く、日本語で旅行中の相談先を確認したい場合は、韓国観光公社の1330観光通訳案内も利用できます。2026年9月3日時点の日本語公式サイトでは、電話・チャットの案内時間は韓国時間7:00~24:00です。1330は救急車の出動窓口ではないため、救急搬送が必要な状況では119へ直接連絡してください。

救急車が来るまでにすること

119へ通報した後は、救急隊や通報受付から受けた指示を優先します。患者を自己判断で無理に移動させず、応急処置について案内を受けた場合はその指示に従ってください。

ホテルにいる場合はフロントにも119へ通報したことを伝え、可能であればスタッフや同行者に入口で救急隊を案内してもらいます。客室にいる場合は、救急隊が入れるようドアや入口の状況も確認しておきます。

パスポート、海外旅行保険の情報、服用薬の一覧などがすぐ手に取れる場所にあれば持参します。ただし、書類を探すために119への連絡や必要な搬送を遅らせないでください。

救急搬送後の病院受診と費用

119救急車を呼んだからといって、自分が希望した病院へ必ず搬送されるわけではありません。韓国の119救急隊は、患者の疾病内容や重症度、地域特性などを考慮した基準に基づいて医療機関への搬送を行います。

そのため、緊急時に「日本語対応の病院だけに行きたい」と搬送先を限定して考えない方が安全です。在韓日本大使館も、日本語で受診可能と案内している医療機関であっても、基本的に夜間・週末・公休日の緊急治療では日本語コーディネーターが不在で、案内や通訳の支援が難しい場合があると説明しています。

病院では、患者の状態が落ち着いてから次の情報を確認できるようにしておくと受付や診察を進めやすくなります。

  • パスポートなど本人確認に使えるもの
  • 海外旅行保険会社と緊急連絡先
  • 保険証券番号など契約を確認できる情報
  • 服用している薬、持病、アレルギー
  • 日本の家族や同行者の連絡先
  • 診療費の支払いに利用できるカードなど

韓国法制処の案内では、消防署が運用する119救急車は搬送距離や患者数にかかわらず全国で無料です。一方、医療機関や民間事業者などが運用する救急車では料金が発生する場合があります。

なお、119救急車の搬送費が無料でも、搬送先の病院で行われる診察、検査、治療などの医療費まで無料になるわけではありません。

海外旅行保険に加入している場合は、患者の状態が落ち着いてから保険会社へ連絡し、支払い方法や必要書類を確認してください。保険会社への連絡を優先して119通報を遅らせる必要はありません。

救急車が必要ない時の病院探し

自分で安全に移動でき、症状も安定していて救急搬送が必要な状態ではない場合は、近くの医療機関を探して受診します。

日本語で受診先を探したい場合、在韓日本大使館の日本語が通じる医療機関への連絡方法で、ソウル市・京畿道の医療機関情報を確認できます。

ただし、「日本語対応」と案内されていても、日本語スタッフが常時いるとは限りません。受診前に当日の対応状況を確認するか、加入している海外旅行保険の医療アシスタンスを利用する方法もあります。

韓国観光公社の1330は、日本語を含む旅行相談や観光通訳を提供しています。救急搬送が必要ではないものの、旅行中にどこへ問い合わせればよいか分からない場合の補助窓口として利用できます。

旅行前に保存しておきたい情報

救急時には、普段なら簡単に確認できる住所や薬の名前がすぐに出てこないことがあります。旅行前にスマートフォンへ次の情報をまとめておくと、119や病院で説明しやすくなります。

  • 宿泊ホテルの韓国語名と韓国語住所
  • 海外旅行保険会社の緊急連絡先
  • 持病・アレルギー・服用薬の名称
  • 日本にいる家族などの緊急連絡先
  • 119と1330の番号

常用している処方薬を韓国へ持参する場合は、薬によって入国前の確認や手続きが必要になることがあります。詳しくは韓国旅行に処方薬を持ち込む方法|MFDS申請・必要書類・日本側の手続きで整理しています。

確認した公式情報

この記事は2026年9月3日時点で確認できる公式情報をもとに整理しています。緊急通報、通訳サービス、医療機関の運用は変更される場合があります。実際の緊急時は現場の119や医療従事者の指示を優先してください。

この記事を書いた人

韓国在住の韓国人で、大学では日本語を専攻しました。日本を複数回訪問し、日本人の友人の韓国旅行も複数回案内しています。本記事は個人的な救急搬送体験ではなく、韓国消防庁、在韓日本大使館、韓国観光公社、韓国法制処などの公式情報を確認し、日本人旅行者が緊急時に行動しやすい順番に整理しています。

※ この記事は一般的な健康・安全情報であり、特定の疾患の診断や治療を代替するものではありません。症状が続く、または悪化する場合は医療従事者に相談してください。緊急性が疑われる場合は119へ連絡してください。