韓国でパスポートを紛失したら帰国できる?警察・日本大使館・渡航書の手順

韓国旅行中にパスポートを紛失しても、必要な手続きをすれば日本へ帰国できます。

ただし、パスポートをなくしたまま空港へ行っても、そのまま日本行きの飛行機に乗ることはできません。まず韓国の警察で紛失届を出して証明書を受け取り、日本大使館または総領事館で旅券の紛失届と「帰国のための渡航書」の申請を進めるのが基本です。

特に帰国便が当日や翌日に迫っている場合は、先に空港へ向かうのではなく、警察と日本の在外公館で手続きできる時間を確認してください。この記事では、2026年10月6日時点の在大韓民国日本国大使館などの公式案内をもとに、韓国でパスポートを紛失してから帰国するまでの順番を整理します。

パスポートを紛失してから帰国するまでの流れ

  1. バッグ、ホテル、利用した店や交通機関をもう一度確認する
  2. 見つからなければ韓国の警察で紛失届を出す
  3. 분실신고접수증(LOST PROPERTY REPORT)を受け取る
  4. 証明写真など必要書類を準備する
  5. 日本大使館・総領事館で旅券の紛失届と「帰国のための渡航書」を申請する
  6. 渡航書を受け取り、日本行きの便で帰国する

ここで注意したいのは、韓国警察への紛失届と、日本側で行う旅券の紛失届は別の手続きだという点です。韓国警察でもらう証明書を持って、日本大使館・総領事館で日本側の手続きを進めます。

まず本当に紛失したか確認する

警察へ行く前に、バッグの内ポケット、上着、ホテルのセーフティボックス、直前に利用した店舗や交通機関をもう一度確認しましょう。

地下鉄、バス、タクシー、空港などで落とした場合は、韓国警察庁の遺失物サービス「LOST112」に届けられている可能性があります。拾得物がシステムへ登録されるまで時間がかかる場合もあります。

韓国警察庁 LOST112の日本語利用案内も確認できます。

ただし、帰国便まで時間がない場合は、長時間探し続けるよりも警察への届出と日本大使館・総領事館の手続きを優先した方がよい場合があります。

韓国の警察で紛失届を出す

韓国の警察署でパスポートの紛失届を出す日本人旅行者

パスポートが見つからなければ、近くの韓国の派出所・交番・警察署で紛失届を出します。

手続きが終わると、분실신고접수증(LOST PROPERTY REPORT)という紛失届出の証明書が発行されます。この書類は、日本大使館・総領事館で渡航書などを申請する際に必要です。

韓国語で説明しにくい場合は、次の表現をスマートフォンで見せると伝えやすくなります。

여권을 분실했습니다.
(パスポートを紛失しました)

일본 사람입니다.
(日本人です)

분실신고접수증이 필요합니다.
(紛失届証明書が必要です)

証明書を受け取ったら、アルファベット表記の氏名や生年月日に間違いがないか、その場で確認してください。

なお、この韓国警察への届出と、日本大使館・総領事館へ提出する「紛失一般旅券等届出」は別のものです。

パスポートを入れたバッグごと盗まれた場合は、旅券の紛失手続きとは別に、バッグや所持品の盗難についても警察に相談し、保険請求に必要な書類を確認しておきましょう。詳しくは韓国旅行でバッグを盗まれた時の警察への届出と保険請求で解説しています。

急いで帰国するなら「帰国のための渡航書」を申請する

旅行日程の都合ですぐ日本へ帰国する場合は、日本大使館または総領事館で「帰国のための渡航書」を申請します。同時に、紛失した日本のパスポートについて日本側の紛失届も行います。

「帰国のための渡航書」は、有効な日本のパスポートを持っていない人が緊急に日本へ帰国するために発給を受ける渡航文書です。新しい通常のパスポートができるまで韓国で待つ場合とは手続きが異なります。

状況主な選択肢
できるだけ早く日本へ帰国する帰国のための渡航書+旅券紛失届
すぐには日本へ帰国しない新しい一般旅券+旅券紛失届

ソウルで申請する場合

ソウルに滞在している場合は、在大韓民国日本国大使館領事部で手続きできます。

  • 住所:ソウル特別市鍾路区栗谷路6 TWIN TREE TOWER A棟8階
  • 旅券受付:平日 9:30~12:00、13:30~17:00
  • 領事部代表:02-739-7400

ソウルの大使館では、窓口での申請から渡航書の作成まで1~2時間程度かかると案内しています。午前中の発給を希望する場合は9:30~10:30、午後は13:30~15:30ごろまでの来館が推奨されています。

在大韓民国日本国大使館「パスポートを紛失した時の手続き」で、来館前に最新情報を確認してください。

釜山・済州にいる場合

釜山・大邱・蔚山・慶尚道方面にいる場合は在釜山日本国総領事館、済州島にいる場合は在済州日本国総領事館でも旅券業務を取り扱っています。ソウルへ移動する前に、滞在地を担当する公館へ確認すると移動時間を減らせる場合があります。

在釜山日本国総領事館の領事情報と、在済州日本国総領事館の領事案内も確認できます。

帰国のための渡航書に必要な物

韓国の日本領事窓口で帰国用の渡航書を申請する旅行者

短期旅行中にパスポートを紛失し、すぐ日本へ帰国する場合は、次の書類などを準備します。

準備する物確認ポイント
韓国警察の紛失届証明書분실신고접수증。氏名・生年月日を確認
証明写真6か月以内に撮影した縦4.5cm×横3.5cmの写真2枚
本人確認書類マイナンバーカード、運転免許証など。ない場合は窓口で申し出る
日本国籍を確認できる書類戸籍謄本など
帰国便の情報便名、航空券、Eチケット、予約確認画面など
手数料2026年7月1日以降、帰国のための渡航書は34,000ウォン

通常の短期旅行では戸籍謄本を韓国へ持参していない人も多いでしょう。在大韓民国日本国大使館では、日本国籍を証明する書類が手元にない場合、必要書類を帰国後に提出する旨の誓約書を提出する方法も案内しています。

本人確認書類が手元にない場合も、自己判断で手続きを諦めず、日本大使館・総領事館の窓口でその旨を伝えてください。

パスポートの顔写真ページをスマートフォンに保存していたり、コピーを別に保管していたりすれば、氏名や旅券番号などを確認する資料として役立ちます。ただし、コピーやスマートフォンの画像そのものが有効なパスポートの代わりになるわけではありません。

韓国旅行中のパスポートの携帯方法やコピーの扱いについては、韓国旅行中のパスポートの携帯とコピーの扱いでも詳しく整理しています。

2026年の手数料は34,000ウォン

2026年7月1日以降、「帰国のための渡航書」の領事手数料は34,000ウォンです。

ソウルのパスポート紛失手続き案内では、窓口での手数料について韓国ウォンの現金を準備するよう案内されています。料金や支払方法は変更される可能性があるため、申請前に最新情報を確認してください。

在大韓民国日本国大使館の最新領事手数料を確認できます。

帰国便が当日に迫っている時はどうする?

最も注意したいのは、飛行機の出発時間だけを見て先に空港へ向かってしまうことです。

韓国警察で紛失届証明書を取得し、日本大使館・総領事館で旅券の紛失届と渡航書の手続きを行う時間が必要です。ソウルの大使館も、現在予約している帰国便に間に合いそうにない場合は、あらかじめ帰国便を変更するよう案内しています。

特に土日や休館日に紛失に気づいた場合は注意が必要です。ソウルの大使館では、土日・休日の旅券手続きは行っていないと案内されています。次の開館日まで待つ必要が生じる場合もあるため、航空券の変更も含めて予定を組み直してください。

乗り継ぎ便でも帰国できる?

「帰国のための渡航書」は、日本へ帰国するための渡航文書です。そのまま第三国へ入国して観光したり、海外旅行を続けたりすることはできません。

日本へ帰国する途中に第三国の空港で乗り継ぐこと自体は可能な場合がありますが、経由国へ入国できるという意味ではありません。また、国によってはトランジットにもビザなど別の条件が必要になる場合があります。

そのため、韓国から日本へ帰国する場合は直行便が最も分かりやすい選択です。乗り継ぎ便を利用する場合は、渡航書を申請する際に日本大使館・総領事館と航空会社へ旅程を伝え、搭乗条件を確認してください。

手続き後にパスポートが見つかったら使える?

日本側で紛失届を行い、紛失したパスポートが失効した後に見つかっても、そのパスポートを再び使用することはできません。

ここでいう日本側の紛失届は、韓国警察でもらう「분실신고접수증」とは別の手続きです。

「ホテルからパスポートが見つかったと連絡が来たから、そのまま空港へ持っていけば大丈夫」と自己判断しないようにしてください。すでに失効手続きが済んでいる場合は、発給された「帰国のための渡航書」など有効な渡航文書で帰国します。

韓国でパスポートを紛失した時の順番

韓国でパスポートを紛失した時は、探す → 韓国警察 → 日本大使館・総領事館 → 帰国のための渡航書 → 帰国便の順番で考えると整理しやすくなります。

  1. 立ち寄った場所やLOST112を確認する
  2. 見つからなければ韓国警察で紛失届を出す
  3. 분실신고접수증と証明写真などを準備する
  4. 日本大使館・総領事館で旅券の紛失届と帰国のための渡航書を申請する
  5. 渡航書を受け取り、帰国便の搭乗条件を確認する
  6. 日本へ帰国する

帰国便が迫っている場合でも、パスポートがない状態で先に空港へ向かうのではなく、警察と日本の在外公館で必要な手続きを進めることが重要です。

受付時間や手数料、必要書類は変更される可能性があります。実際に紛失した時は、在大韓民国日本国大使館または滞在地域を担当する日本国総領事館の最新案内を確認してから動いてください。