韓国にEVEは持ち込める?規制成分とMFDS事前承認の確認手順

2026年9月16日時点の結論:韓国旅行にEVE(イブ)を持って行く場合は、「日本で普通に買える市販薬だから大丈夫」と商品名だけで判断しないでください。EVEシリーズの一部には、韓国で向精神性医薬品の規制成分として扱われるアリルイソプロピルアセチル尿素が配合されています。

現行のエスエス製薬公式情報では、イブA錠、イブA錠EX、イブクイック頭痛薬、イブクイック頭痛薬DXにこの成分が配合されています。一方、イブスリーショットプレミアムの現行処方には配合されていません。

アリルイソプロピルアセチル尿素を含む医薬品を自己治療目的で韓国へ持参する場合は、一般的な市販薬の数量基準だけで判断せず、渡航前に韓国食品医薬品安全処(MFDS)の事前承認を受けてから持参してください。重要なのは「EVEという商品名」ではなく、実際に持って行く製品の成分です。

目次

EVEで最初に確認する規制成分

韓国旅行前に市販薬の成分表を確認する様子

EVEで特に確認したいのが、鎮静成分のアリルイソプロピルアセチル尿素です。英語では「Allylisopropylacetylurea」、別名「apronalide」と表記されます。

韓国関税庁が公開している麻薬類成分一覧では、アリルイソプロピルアセチル尿素が向精神性医薬品の規制成分として掲載されています。最新の対象成分は、韓国関税庁の麻薬類成分一覧で確認できます。

ここで注意したいのは、イブプロフェンが入っているからEVEを持ち込めないわけではないという点です。「頭痛薬」「生理痛の薬」といった用途やブランド名ではなく、配合されている個々の成分を確認する必要があります。

また、「1箱だけ」「数日分だけ」であれば自動的に規制対象外になるとは考えないでください。MFDSは、麻薬または向精神性医薬品などの規制成分を含む薬を自己治療目的で携帯して韓国へ入国する場合、事前承認を受ける制度を設けています。

EVEは種類によって成分が違う

エスエス製薬の現行EVE製品情報を確認すると、同じEVEシリーズでもアリルイソプロピルアセチル尿素を含む製品と含まない製品があります。

製品アリルイソプロピルアセチル尿素韓国旅行前の対応
イブA錠配合(2錠中60mg)渡航前にMFDSの事前承認を取得
イブA錠EX配合(2錠中60mg)渡航前にMFDSの事前承認を取得
イブクイック頭痛薬配合(2錠中60mg)渡航前にMFDSの事前承認を取得
イブクイック頭痛薬DX配合(2錠中60mg)渡航前にMFDSの事前承認を取得
イブスリーショットプレミアム現行処方では無配合一般の自己使用医薬品として現在の成分と通関条件を確認

現行のイブスリーショットプレミアムには、イブプロフェン、アセトアミノフェン、酸化マグネシウム、無水カフェインが配合されており、アリルイソプロピルアセチル尿素は配合されていません。

ただし、製品ラインアップや処方は将来変更される可能性があります。旅行前にはウェブ上の比較表だけで判断せず、実際に持参する箱や添付文書の成分表示も確認してください。

韓国へ持って行く前の確認手順

EVEに限らず、日本の市販薬を韓国へ持参するときは、次の順番で確認すると判断しやすくなります。

  1. 正確な商品名を確認する。「EVE」だけでなく、「イブA錠」「イブクイック頭痛薬DX」など製品名まで確認します。
  2. 箱や添付文書で有効成分を確認する。アリルイソプロピルアセチル尿素など、韓国で規制される成分が含まれていないか確認します。
  3. 英語名と含有量を控える。問い合わせや申請に備え、成分の英語名、1錠または1回量あたりの含有量を確認します。
  4. 規制成分に該当する場合はMFDSへ事前承認を申請する。自己治療目的で規制成分を含む医薬品を携帯して韓国へ入国する場合は、MFDSの承認が必要です。
  5. 承認を受けてから持参する。問い合わせや申請をしただけで持ち込み可能と判断せず、必要な承認が完了していることを確認してから渡航します。

MFDSは、自己治療用の麻薬類を携帯して韓国へ入国する人向けに承認手続きを案内しており、オンラインでも申請できます。詳しい手続きはMFDSの自己治療用麻薬類携帯搬入案内で確認してください。

MFDS申請の流れや必要書類、日本側で確認する手続きについては、韓国旅行に処方薬を持ち込む方法|MFDS申請・必要書類・日本側の手続きでも詳しく整理しています。

薬は商品名と成分が分かる状態で持参する

旅行用のピルケースへ薬だけを移すと、入国時に商品名や成分を確認しにくくなります。

仁川空港本部税関は、外装上の成分表示が不明確な医薬品を別途要件確認の対象としています。そのため、ピルケース自体が禁止されているという意味ではありませんが、箱、PTPシート、添付文書など、商品名と成分が確認できるものを残しておくと説明しやすくなります。

規制成分を含まない市販薬の場合

韓国の麻薬類規制成分を含まない一般的な自己使用医薬品は、自己治療用麻薬類の事前承認制度とは別に扱われます。

仁川空港本部税関の案内では、免税通関範囲内の自己使用医薬品について、要件確認が免除される範囲として6瓶または用法上3か月分以内が案内されています。

ただし、この基準は麻薬・向精神性医薬品などの規制成分を含む薬を、MFDSの承認なしで持ち込めるという意味ではありません。規制成分の有無と、一般の自己使用医薬品に対する通関条件は分けて確認してください。

たとえば、現行処方のイブスリーショットプレミアムにはアリルイソプロピルアセチル尿素が含まれていません。そのため、少なくともこの成分を理由にMFDSの事前承認が必要となる製品ではありませんが、実際に持参するときは現在の製品表示、数量、自己使用目的であることを確認してください。

「EVEなら全部持ち込み不可」「日本の市販薬なら全部持ち込み可能」のどちらでもありません。自分が実際に持って行く製品の成分を基準に判断することが重要です。

判断できない場合はどうする?

成分表を見ても韓国の規制対象か判断できない場合は、自己判断で持参せず、出発前にMFDSまたは韓国税関の最新案内を確認してください。

問い合わせる場合は、次の情報を整理しておくと確認しやすくなります。

  • 商品の正式名称
  • 有効成分の日本語名と英語名
  • 1錠または1回量あたりの含有量
  • 持ち込む錠数や箱数
  • 韓国への入国日と出国日
  • 自己使用目的であること

特にイブA錠、イブA錠EX、イブクイック頭痛薬、イブクイック頭痛薬DXのようにアリルイソプロピルアセチル尿素を含む製品は、「日本のドラッグストアで市販されている」という理由だけで持ち込み可否を判断しないでください。日本と韓国では同じ成分でも法的な扱いが異なります。

公式情報の確認先

この記事は2026年9月16日時点の韓国関税庁、韓国食品医薬品安全処、仁川空港本部税関、エスエス製薬の公式情報をもとに整理しています。医薬品の成分、規制区分、通関条件、申請方法は変更される可能性があるため、実際の渡航前には最新情報と手元の製品表示を再確認してください。

この記事の作成者について

韓国在住の韓国人で、大学では日本語を専攻しました。日本を複数回訪問し、日本人の友人の韓国旅行も複数回案内しています。

医薬品の持ち込みのように国によって法的な扱いが異なるテーマでは、個人の経験だけで判断せず、韓国政府、税関、メーカーの公式資料を確認し、日本人旅行者が出発前に何を確認すべきかという順番で情報を整理しています。

サイト全体の情報確認方針や運営者については、韓国旅ノートの運営者情報でも紹介しています。

※この記事は韓国への医薬品持ち込み制度に関する情報を整理したもので、特定の薬の使用や変更を勧めるものではありません。普段使用している薬を旅行のために中止・変更する場合や、服用について不明点がある場合は、医師または薬剤師に相談してください。