韓国のカップ麺は日本に持ち帰れる?肉エキス・袋麺の動物検疫ルール【2026年8月】

韓国旅行でカップ麺を買ったあと、「肉エキスが入っているけれど、日本に持ち帰って大丈夫?」と気づくことがあります。

2026年8月時点では、肉由来成分が表示されているという理由だけで、韓国のカップ麺が一律に持ち込み不可になるわけではありません。2026年7月1日から、日本の動物検疫では一定の乾燥具材や肉エキス、調味料を「指定検疫物以外」として扱う具体的な基準が公開されています。

ただし、カップ麺なら何でも対象外になるわけではありません。お湯だけで完成する商品か、具材が乾燥しているか、肉エキスや調味料が指定外基準を満たしているかなど、商品ごとに確認する必要があります。

この記事では、日本の農林水産省・動物検疫所が2026年8月27日時点で公開している情報をもとに、韓国のカップ麺や袋麺を日本へ持ち帰る際の確認ポイントを整理します。

この記事の目次

韓国のカップ麺は日本に持ち帰れる?

確認したいのが、農林水産省・動物検疫所が2026年7月1日から公開している「指定外基準」です。製造工程や処理状況から、家畜の伝染病の病原体を広げるおそれがないことが明らかなものについて、指定検疫物以外として扱う具体的な基準が示されています。

このうち「基準31」は、鍋などで加熱調理せず、カップにお湯を加えることで完成する工業的に製造された即席食品に含まれる乾燥した具を対象としています。具体例にはカップ麺、カップ焼きそば、カップパスタが挙げられています。

そのため、カップ麺に乾燥した肉らしい具が見えるという理由だけで、直ちに持ち込み不可と判断するのは現在の基準とは合いません。条件を満たすカップ入り即席食品の乾燥具は、基準31によって指定検疫物以外として扱われます。

ただし、基準31はカップ麺に含まれるすべての動物由来原料を一括して対象外にする基準ではありません。スープに含まれる肉エキスや肉由来調味料については、エキスや調味料に関する別の指定外基準も確認する必要があります。

また、乾燥具が基準31を満たしていても、製品の別の部分に指定外基準を満たさない指定禁止物や指定検疫物が含まれていれば、製品全体について別途確認が必要です。「具が乾燥している」という一点だけで商品全体を判断しないでください。

一方、生肉や冷蔵・冷凍肉、ハム、ソーセージなど通常の肉製品は別に考えます。動物検疫の対象となる肉製品は、お土産や個人消費用であっても輸出国政府が発行する検査証明書などの条件が必要になる場合があり、一般の旅行者が持ち帰ることが難しい製品が多くあります。

最新の基準は、動物検疫所の「指定外基準」で確認できます。

肉エキス入りは一律NGではない

韓国のカップ麺の原材料表示を確認する旅行者

韓国のカップ麺で特に迷いやすいのが、「ビーフエキス」「ポークエキス」「チキンエキス」などの表示です。

古い記事やSNSでは、「肉エキスが入った韓国ラーメンは日本へ持ち込めない」と説明されている場合があります。しかし、2026年7月以降の指定外基準では、「肉エキスという表示がある=一律に持ち込み不可」とは判断できません。

肉エキスには基準14・15がある

現在の指定外基準14・15では、一定の加熱処理を行い、ろ過や遠心分離などによって目に見える肉片・脂肪片などを除いたエキスについて基準が定められています。

具体例として、ビーフエキス、ポークエキス、チキンエキス、チキンブロス、スープストック、エキスパウダーが掲載されています。

スープの素などには基準21がある

指定外基準21では、加熱や加水分解などの処理をした肉、臓器、脂肪などを原料の一部に使用した調味料についても基準があります。最終製品の状態で明らかな肉片・臓器片・脂肪片などが認められないことなどが条件です。

具体例には、スープの素、コンソメなどの調味料や調味液、フレーバーが挙げられています。

重要なのは、「肉エキスだからダメ」「粉末だから大丈夫」と商品名や見た目だけで判断しないことです。指定外になるかどうかは製造工程にも関係するため、パッケージの原材料表示だけでは判断できない場合があります。

商品の状態主な確認ポイント帰国前の対応
お湯を注いで完成する市販カップ麺の乾燥具指定外基準31に該当するか商品形態と具材が乾燥しているか確認する
ビーフ・ポーク・チキンエキスなど指定外基準14・15などを満たすか「肉エキス」という表示だけで結論を出さない
肉由来のスープの素・調味料指定外基準21などを満たすか固形の肉片などがないか確認する
湿った肉や肉入りレトルト状具材基準31の「乾燥した具」には該当しない別の指定外基準または通常の動物検疫対象か確認する
鍋で煮込む袋麺基準31の即席食品の条件とは異なる肉由来原料ごとに別の基準を確認する

買う前・帰国前に確認するポイント

韓国のコンビニやスーパーでカップ麺をお土産に選ぶなら、次の順番で確認すると整理しやすくなります。

  1. お湯を加えるだけで完成する商品か確認する。鍋で数分煮込む商品とは分けて考えます。
  2. 肉らしい具材が乾燥しているか確認する。乾燥したかやくなのか、液体やレトルトパウチに入った湿った肉なのかを見ます。
  3. 原材料表示で肉由来成分を確認する。韓国語では「소고기・쇠고기(牛肉)」「돼지고기(豚肉)」「닭고기(鶏肉)」「육수(だし・ブロス)」「추출물(抽出物)」などが手がかりになります。
  4. 肉エキスという表示だけで持ち込み不可と決めつけない。エキスや調味料にはそれぞれ指定外基準があります。
  5. 判断できない場合に備えて外装を残す。商品名、原材料表示、メーカー名などが確認できる状態にしておくと、問い合わせる際に説明しやすくなります。

同じブランドや同じシリーズでも、カップ麺と袋麺、味の種類によって原材料や具材が違うことがあります。ブランド名だけで判断せず、実際に持ち帰る商品のパッケージを確認してください。

袋麺はカップ麺と同じとは限らない

韓国旅行では、袋入りラーメンをまとめて購入する人も多いでしょう。ただし、袋麺はカップ麺と同じ条件で判断できるとは限りません。

指定外基準31には袋入り即席食品も含まれていますが、対象となるのは、鍋などで加熱調理せず、器に移してお湯を加えることで完成するタイプです。

韓国で一般的な「鍋に麺とスープを入れて数分煮込む袋麺」は、この基準31の条件とは異なります。

ただし、これは「鍋で煮る袋麺なら必ず持ち込み不可」という意味ではありません。スープに使われている肉エキスや調味料などが、基準14・15や基準21など別の指定外基準に該当する可能性があります。

したがって、「同じシリーズのカップ麺が基準31に該当するから、袋麺も同じ」と考えず、それぞれの商品形態と原材料を分けて確認することが大切です。

判断できないときはどうする?

原材料表示を見ても指定外基準に該当するか判断できない場合は、自己判断で結論を出さないほうが安全です。

動物検疫所は、輸入予定の商品が指定外基準に該当するか分からない場合、輸入前に成分表や製造工程などの資料を添えて相談するよう案内しています。

旅行者が問い合わせる場合も、商品名だけでなく、パッケージの原材料表示やメーカー名、確認できる場合はメーカーの商品情報などを用意しておくと、商品の特定に役立ちます。

日本に到着してから「動物検疫の対象かもしれない」と気づいた場合は、そのまま通過しようとせず、税関検査の前に動物検疫の担当窓口で確認してください。

詳しい手続きは、農林水産省「輸入動物検疫に係るよくあるお問合せ」と、動物検疫所「肉製品などのおみやげについて」で確認できます。

韓国のカップ麺を日本へ持ち帰るときに大切なのは、「肉という文字があるから全部ダメ」「カップ麺だから全部大丈夫」と単純に判断しないことです。

お湯だけで完成する商品か、具が乾燥しているか、肉由来成分がエキスや調味料としてどのように含まれているかを順番に確認し、指定外基準への該当性が分からない場合は動物検疫所へ確認してください。

特に2026年7月より前の記事やSNS投稿には、現在公開されている指定外基準が反映されていない場合があります。また、指定外基準は今後見直される可能性があるため、帰国前には動物検疫所の最新の指定外基準を再確認することをおすすめします。

この記事の作成者について

韓国在住の韓国人で、大学では日本語を専攻しました。日本を複数回訪問し、日本人の友人の韓国旅行も複数回案内しています。

この記事は個人的な持ち込み成功例を根拠にしたものではなく、日本の農林水産省・動物検疫所が公開している情報をもとに、日本人旅行者が韓国で商品を選ぶ際に確認しやすい順番で整理しています。サイトの情報確認方針については、運営者情報でも紹介しています。