韓国のタクシーに忘れ物をしても、領収書がないだけで探せなくなるわけではありません。まず確認したいのは、「配車アプリで呼んだか」「カードやTmoneyで払ったか」「現金で払ったか」です。
配車アプリなら利用履歴、カードやTmoneyで支払った場合は決済履歴が車両を探す手掛かりになります。反対に、流しのタクシーを現金で利用し、領収書も車両番号も分からない場合は特定が難しくなるため、乗降場所と時刻を整理し、LOST112の検索や警察への届出も並行して進めます。
まずすること:忘れ物の特徴、乗った日時、乗車場所、降車場所、支払方法、料金のおおよその金額をメモしてください。その後、「配車アプリ → カード・Tmoney → 現金」のどれに当てはまるかで探し方を分けます。
この記事の目次
気づいたら最初に確認すること

タクシー会社を探す前に、スマホの履歴を消したり、記憶だけを頼りに何社も電話したりせず、まず手掛かりを一か所にまとめます。
- 乗車した日付とおおよその時刻
- 乗った場所
- 降りた場所
- おおよその料金
- 支払方法
- 配車アプリを使ったか
- 車体の色やタクシーの種類
- 車両番号を撮った写真や同行者の記録がないか
- 忘れ物の種類、色、ブランド、目立つ特徴
特に重要なのが乗車時刻と降車時刻です。カード会社の利用通知、地図アプリの履歴、ホテル到着時のメッセージなどから、時間をある程度絞れる場合があります。
「22時ごろ」だけより、「21時45分ごろ弘大から乗り、22時10分ごろ明洞のホテル前で降りた」のように整理できるほうが、問い合わせ先にも状況を伝えやすくなります。
領収書がない時の探し方
領収書がない場合は、乗り方と支払方法によって確認先を分けます。
| 乗り方・支払方法 | 最初に確認する場所 | 次の行動 |
|---|---|---|
| 配車アプリ | アプリの利用履歴 | 車両情報・利用日時を確認し、必要に応じてアプリのサポートへ連絡 |
| カード・Tmoney | カードアプリや決済履歴 | Tmoneyの紛失物車両照会など、利用した決済サービスを確認 |
| 現金・流し | 時刻、乗降場所、車両番号の手掛かり | 特定できなければLOST112検索と警察への届出を並行 |
配車アプリで呼んだ場合
Kakao Tなどの配車アプリでタクシーを呼んだ場合は、最初にアプリ内の利用履歴を確認します。利用日時や配車された車両など、流しのタクシーより車両を絞り込みやすい情報が残っている場合があります。
Tmoney Mobilityも、配車アプリを通じて自動決済した乗車については、利用した配車アプリ側へ問い合わせるよう案内しています。
画面のメニュー名はアップデートで変わることがあるため、特定のボタン名だけを探すのではなく、利用履歴とヘルプ・問い合わせ項目を確認してください。
クレジットカードやTmoneyで払った場合
流しのタクシーでもカードで支払っていれば、まずカード会社のアプリや利用通知を確認します。利用日時、金額、加盟店表記、確認できる場合は承認情報もメモしておきます。
Tmoneyのタクシー決済を利用した場合は、公式のTmoneyタクシー紛失物車両照会があります。カード種類や利用日時などの条件から、忘れ物をした車両の連絡先を確認するためのサービスです。
Tmoneyカードを含む先払いカードで決済した場合は、決済後すぐではなく30分経過後から照会できます。また、配車アプリで自動決済した場合はTmoneyの車両照会ではなく、利用した配車アプリ側へ問い合わせるよう公式案内があります。
Tmoney Mobilityの代表番号1644-1188には紛失物照会のARSも用意されています。相談員の対応時間は平日9時~18時で、13時~14時は昼休みです。一方、TmoneyのARS案内では、通常営業時間外や週末にも紛失物照会メニューを利用できます。最新のメニューはTmoney公式ARS利用案内で確認してください。
カードで払った場合でも、すべての決済がTmoneyの紛失物照会対象になるわけではありません。利用した決済サービスや配車方法に応じて問い合わせ先を分けてください。
現金払いで領収書もない場合
一番手掛かりが少ないのは、路上で拾ったタクシーに現金で払い、領収書も車両番号も残っていないケースです。
この場合は、同行者の写真、ホテルや店舗の到着時刻、地図履歴などから乗降時刻をできるだけ絞ります。車両番号の一部でも分かればメモしてください。
ただし、乗った場所と時間だけで特定のタクシーが判明するとは限りません。手掛かりが少ない場合は車両探しだけに時間を使わず、警察に届けられた拾得物を確認する手順へ進みます。
タクシーが分かった後の連絡手順
車両番号、タクシー会社、運転手への連絡方法などが分かったら、連絡前に忘れ物の特徴を整理します。
- 利用日時と乗降場所を伝える
- 車両番号が分かれば伝える
- 忘れ物の種類と特徴を説明する
- 車内で見つかっているか確認する
- 見つかった場合は現在の保管場所を確認する
- 受取場所、受取可能時間、必要な本人確認書類を確認する
「黒い財布」だけでは似た物があります。ブランド名、形、ストラップ、ケース、入っている物など、持ち主しか分からない特徴を一つか二つ説明できるようにしておくと確認しやすくなります。
韓国語で伝える場合
택시에 물건을 두고 내렸어요.
「タクシーに物を置き忘れました」어제 밤 10시쯤 이 택시를 탔어요.
「昨日の夜10時ごろ、このタクシーに乗りました」검은색 가방을 두고 내렸는데 확인해 주실 수 있을까요?
「黒いバッグを置き忘れたのですが、確認していただけますか?」
韓国語で状況を説明するのが難しい場合は、韓国観光公社の1330観光通訳案内へ相談できます。2026年8月時点では、電話・有人チャットの案内時間は韓国時間7時~24時で、韓国国内からは1330、海外からは+82-2-1330と案内されています。
1330はタクシー運転手や車両を自動的に特定するサービスではありません。日本語で状況を整理したい時や、旅行中の問い合わせ先に迷った時の相談先として利用してください。
車両を特定できない時はLOST112も確認
タクシーで見つかった忘れ物が、警察や遺失物取扱機関へ届けられる場合があります。その場合は韓国警察庁の遺失物総合管理システム「LOST112」で確認できます。
LOST112日本語版の検索ページでは、拾得物を日付や種類などの条件で検索できます。
忘れた直後に検索結果へ表示されないからといって、見つからないと決まったわけではありません。一度の検索だけで判断せず、時間を置いて再確認してください。
候補が見つかった場合は、詳細ページの管理番号、保管場所、連絡先を確認し、受け取りに向かう前に担当機関へ連絡します。
なお、拾得物の検索とオンラインでの紛失届は別です。オンライン紛失届には会員登録が必要で、LOST112公式FAQでは、外国人登録番号を持たない外国人は近くの警察署・地区隊・交番を訪問して紛失届を出すよう案内しています。
外国人旅行者がLOST112を使う時の検索方法や警察での届出については、韓国でスマホを紛失したら|LOST112は外国人も使える?でも詳しく整理しています。
スマホ・財布・パスポートを忘れた場合
忘れ物が高価な品や身分証の場合は、タクシーへの問い合わせだけで終わらせず、それぞれの保護手続きも同時に進めます。
スマホ
別の端末から位置確認と紛失モードなどの保護機能を有効にします。位置情報が見知らぬ個人宅などを示しても、自分だけで取り戻しに行かず、盗難や身の危険が疑われる場合は警察へ相談してください。
財布・クレジットカード
カード会社のアプリで利用状況を確認し、不正利用のおそれがある場合はカード会社へ連絡します。問い合わせ時にカード番号全体、暗証番号、セキュリティコードを不用意に第三者へ伝えないでください。
パスポート
日本のパスポートが見つからない場合は、タクシーへの問い合わせと並行して、韓国警察で紛失届の手続きを行い、最寄りの日本大使館・総領事館へ相談してください。
在大韓民国日本国大使館の案内では、パスポートを紛失して緊急に日本へ帰国する必要がある場合、「帰国のための渡航書」を申請できる場合があります。その手続きには韓国警察の紛失等届出の証明書などが必要です。必要書類や受付条件は変更される可能性があるため、在大韓民国日本国大使館のパスポート紛失時の案内で最新情報を確認してください。
問い合わせ前に準備する情報
タクシー会社、配車アプリ、Tmoney、警察など、どこへ連絡する場合でも次の情報を先にメモしておくと説明がスムーズです。
- 乗車日
- おおよその乗車・降車時刻
- 乗車場所と降車場所
- 支払方法
- 支払金額
- 車両番号または分かる範囲の特徴
- 配車アプリ名
- 忘れ物の種類、色、形、ブランド
- 中身や傷など本人確認に使える特徴
- 韓国滞在中の連絡方法
領収書がなくても、配車アプリやカード決済の履歴が残っていればタクシーへたどれる可能性があります。まず「領収書がない」と焦るより、どう乗ったか → どう払ったか → 何時にどこを移動したかの順に確認してください。
車両を特定できない場合は、Tmoneyや配車アプリへの問い合わせだけを繰り返さず、LOST112の検索と警察への届出も並行します。特にスマホ、財布、パスポートなどは、忘れ物探しと同時に端末・カード・身分証を守る対応も進めましょう。
この記事を書いた人
韓国在住の韓国人で、大学では日本語を専攻しました。日本を複数回訪問し、日本人の友人の韓国旅行も複数回案内しています。本記事は筆者自身のタクシー忘れ物体験ではなく、Tmoney Mobility、韓国警察庁LOST112、韓国観光公社、日本の公的機関などの公式情報を確認してまとめています。
情報確認日:2026年8月12日。電話番号、受付時間、アプリや紛失物照会サービスの利用条件は変更される場合があります。